じりつはさまざまな活動・サービスを通して
障がいをお持ちの方の生活を支援しています


一覧へeco-café M I N Tニュースレターvol.24

ニュースレター投稿日時2018.05.02 13:11

目標を与えて

  くれる場所

 

図1

指田尚樹さん  

日本工業大学大学院2年、小川研究室に所属。MINTでは、店外の塀のデザイン、ベンチの制作を行ってもらった。

 

今回は、日本工業大学大学院生の指田尚樹さんにお話を伺いました。指田さんをはじめ、大学の建築学科、小川研究室の歴代の学生さんたちに協力を頂き、カフェをデザインしてもらっています。指田さんには、店外の塀のデザイン、ベンチの制作を行って頂きました。

 

 

【小川研究室】

 小川研究室には、自分が所属する前から先輩方にお世話になっており、プロジェクトのお手伝いをする中で魅力を感じていったのが所属のきっかけです。先輩方は、人付き合いが上手な世代、皆をぐいぐい引っ張っていくパワーのある世代などそれぞれ特徴があり、その中でたくさんの経験をしました。

 

 小川先生は、建築のことを常に考え、分からないことをとことん追求していく人という印象です。日常的に情報のアンテナを張られており、広い視野できちんと指導してもらえるので、小川先生には常に学びをもらっています。

 

小川研究室は、「自分に目標を与えてくれた場所」です。自分だけの考えでは設計活動、ものづくりはできないことを知れたのは大きな学びです。

 

 

【変化していく想い】

修士課程になり、以前より自分のことだけでなく、全体を見通せるようになってきた気がします。プロジェクトを任せてもらえることで、大変な時もありますが、完成後に感じる思いや、学びに繋がることがたくさんあります。

 自分が良いと思ったものと、いろいろな人に良いと思ってもらえるものは必ずしも一致しないということは学びの一つです。

 

MINTさんのプロジェクトを通して、作り手と使い手の相互に良かったと思えるものを作りたいと思うようになりました。そのために対話をしてくことは、苦労しつつも楽しいことでもあります。

 これは、小川研究室にいたから経験できたことですし、1年では学びきれなかったことだと思っています。当初は、進学後アトリエで働く憧れもありましたが、今は進学させてもらった両親に恩返しするつもりで仕事をしたいと思っています。実家は京都の工務店なので、ゆくゆくは継ぎたいという想いがあります。

 

 

【未来へつなぐ】

自分なりに後輩をどう育てていくか考えています。「先輩がいるからいいや」とならず、自分で考えて動ける人、自分の仕事に責任を持てる人になってほしいです。そのモチベーションをどう高められるのかを、自分が先輩となり、立場が変わったことで考えるようになりました。

 モノを設計し、実践できる場があるのは小川研究室の特徴の一つです。頭の中で考えたものが形になり、実現するのは大変ですが、とても楽しい経験です。後輩たちにも、考えながらつくることを楽しんでほしいと思います。

視野を広げて自分の考えだけにならないようにすること、建築を表層的に捉えるのではなく、様々な視点から疑問を投げかけることで、その場所に合うカタチが見えてくる気がしています。そうなると、もっと建築が楽しくなってくるし、好きになっていくと思います。後輩たちには、そんな機会を渡していけたらと考えています。