MINT通信 vo.45 2021年10月号
地域のMINTファミリー紹介
矢野浩司さん 『若い時に出会う刺激』
宮代町在住。「フォトもくれん」のメンバーとして活動。他にも篆刻の会の代表を務めるなど、幅広く地域で活動している。
今回は、矢野浩司さんにお話を伺いました。フォトもくれんのメンバーとして活動されており、カフェでの展示の際は、作品を提供してくださっています。
【カメラの楽しみ】
カメラを始めて70年以上になります。中学生の頃に友人の兄らが撮っていた写真を見て興味を持ったのがきっかけです。仕事をするようになり、給料の半分はカメラに使ったと言ってもいいくらい、ありとあらゆるカメラを買いました。ライカも購入し、愛用者たちが集う東京のクラブにも40年くらい加入していました。
昔は、写真を撮ること自体に技術が必要でした。そのため、シャッターチャンスを決めて撮るしかありませんでした。今はデジタルカメラなど、メカニズムが向上しているので、たくさん撮ることができます。昔と比べると、今のほうが撮る枚数が一桁くらい増えている印象です。
最近は、コロナ禍で家にいることも多かったので、撮りためてある写真をデジタル化することに取り組んでいました。25,000枚くらいあり、大仕事でしたが、懐かしい写真を見ることもできて良かったです。他にも、顕微鏡で見えるものの写真を撮っています。メダカの水槽の中の微生物、塩や味の素の結晶体など様々なものが被写体になります。植物の花粉も撮ってみたいと思っています。普段目で見えないものが見えるという面白さがありますね。
【カメラ以外にも】
クラシックギターを友人の影響で10代の頃に習っていたこともありました。今はやっていませんが、音楽を聴くことで時代が思い出される、とても貴重なものになりますね。
現在は、篆刻(てんこく)をやっています。始めてから14年くらいになります。指先の細かい作業で集中できますし、歴史を学ぶ面白さもあります。書道の展覧会などに行くと、書だけでなく印が気になってしまいます。
【リタイア後に向けて】
現役時代は、職場と家の往復でしたので、地元のことは良く知りませんでした。リタイア後、図書館で宮代写友会写真展を見て、地元の集まりに入っていきました。
リタイアしてから興味あるものを探し始めるとなると、大変ではないかと思います。子供の時の刺激と、大人になってからの刺激は感覚が違います。若い時に出会ったことは衝撃的なものが多いので、若い時からいろいろと興味を持ち、楽しんでみることや自分の好きなことをやれるとよいのではないでしょうか。それらがとっかかりとなり、続けていなくても将来につながることもあります。基本になることをつかんでおけばよいのではないかと思います。